分譲マンションでの漏水事故で、依頼者様は、当初、被害者側より、自己負担での賠償を求められていました。
賃料増額請求訴訟で勝訴判決
賃料増減額法人相談前
依頼者は貸借物件のテナントで,賃貸人から賃貸借契約上の賃料自動改訂条項に基づいて賃料増額を求められ,裁判を起こされていました。1審簡裁では,条項の解釈をめぐって判断がなされ勝訴していましたが,賃貸人から控訴され,控訴審から受任しました。
賃貸人に対して,入居時に支出した必要費の償還を別途求めたいというご希望で,必要費償還請求訴訟も別途受任しました。
相談後
賃料増額請求訴訟については,賃貸借契約書に自動改訂条項がある場合には通常は当該条項に基づいて自動的に改訂されるということになるのですが,このケースでは特殊事情があり,前回更新時に,漏水によって迷惑をかけたという趣旨で賃料を据え置く旨の合意がなされていたので,当該合意によって,自動改訂条項の適用が制限される旨を主張立証したところ,控訴審判決で当方の主張が認められ,請求棄却(賃料増額を認めず当方勝訴)の判決が出て,確定しました。
別途起こした必要費償還請求訴訟については,これも通常は賃貸借契約書の特約で必要費・有益費の償還請求権が排除されていることが多いのですが,たまたまそのような特約がなかったので,建築士調停委員の関与する調停手続に移行してもらい,一定額の支払を受けることで和解しました。
弁護士からのコメント
賃貸借契約上のトラブルについても,個別事案によって,通常は認められる請求が認められなかったり,その逆もあります。ネット上の情報などで早合点せず,弁護士に相談されることをお勧め致します。
その他の解決事例
ウッドショックによる請負代金増額について交渉し合意
建築請負契約ご依頼者様は自宅の新築を請負業者に発注していましたが,いわゆるウッドショックによる請負代金の大幅な増額を求められ,困惑していました。
請負業者からは,建設工事請負約款の規定を根拠として,「経済情勢の著しい変動」があったとして増額を求められていました。
意思能力無効で贈与契約による所有権移転登記の抹消登記請求認容
親族間紛争依頼者は,弁護士秋山直人が成年後見人をつとめている高齢の女性です。認知症で施設に入所されています。6年前に,親族が,本人の所有だった不動産を「贈与」を登記原因として,自己名義に所有権移転登記をしており,当時から意思能力が無いことが疑われましたので,介護保険の認定記録・病院のカルテ等を調査の上で,処分禁止仮処分を得て,提訴しました。
また,本人の預貯金から多額の現金引き出しがあり,これも親族が引き出したものと思われましたので,返還を求めました。
サブリース業者の賃料不払いによるトラブル事案
サブリースご相談者様は、業者に勧誘を受けて投資マンションを購入し、サブリース業者とマスターリース契約を締結していました。
しかし、サブリース業者が、賃料を長期間遅滞し、実際の居住者も分からず、お困りでした。