ご依頼者様は,普通賃貸借契約を締結し,営業用物件を賃借していましたが,賃貸人より,建物の建替えを理由に,一定の立退料を支払った上での退去を求められました。しかし,提示された立退料の金額は,ご依頼者様が代替物件を見付けて転居し,当該物件で営業を行うには不十分なものでした。
漏水事故について保険会社に保険対応を求め,実現
漏水事故20代/男性相談前
ご相談者は分譲マンションの一室を賃借していましたが,階下に漏水が起きてしまいました。当初,原因が不明で,加入している損害保険会社に保険対応を依頼しましたが,断られてしまいました。
階下の住民からは早急に修繕等対応を求められ,苦慮されていました。
相談後
弁護士の方で,管理組合が手配した業者による原因調査に同席したところ,漏水の原因が,引越した際に洗濯機設置を依頼した業者の不手際で,洗濯機の排水設備がきちんと設置されていないことにあることが判明しました。
弁護士から損害保険会社に,写真や業者の見解を添付して,保険対応を求めたところ,損害保険会社も,賠償責任保険による対応を約束し,その後,保険会社の対応で,階下の方との賠償問題が解決しました。
また,当初,損害保険会社は,管理組合が手配した調査・修繕費用について支払の対象にならないと言っていましたが,弁護士からの請求により,保険対応となりました。
弁護士からのコメント
損害保険会社は,何かと理由を付けて,保険対応や保険金の支払をしぶる例が多くあります。
そのような場合には,弁護士が,約款の規定に基づき,きちんとした根拠のもとに保険対応や保険金の支払を請求することで,保険会社が保険対応や保険金の支払に応じることがあります。
損害保険会社に保険対応できないと言われても,おかしいなと思ったら,一度弁護士にご相談されることをお勧めいたします。
その他の解決事例
親族への建物使用貸借を解除し,土地を更地で売却
使用貸借ご相談者は,アパートを所有していましたが,老朽化していました。借家人には順次退去してもらい,新規には募集しないでいましたが,1室を親族に無償で貸しており(使用貸借),その親族との間は円満にいっておらず,直接退去の交渉をするのも難しい状況でした。退去してもらえないと,アパートを取り壊して土地を更地で売却することができずに困っている状況でした。
建物の老朽化による建替えを原因とする明渡請求に対し,多額の立退料で合意(居住用マンション)
立退交渉ご依頼者様は,普通賃貸借契約を締結して賃貸マンションに住んでいましたが,賃貸人側から,建物の老朽化により建物を取り壊すので,早急に退去するようにという一方的な通知を受けて相談に見えました。
賃料増額請求訴訟で勝訴判決
賃料増減額依頼者は貸借物件のテナントで,賃貸人から賃貸借契約上の賃料自動改訂条項に基づいて賃料増額を求められ,裁判を起こされていました。1審簡裁では,条項の解釈をめぐって判断がなされ勝訴していましたが,賃貸人から控訴され,控訴審から受任しました。
賃貸人に対して,入居時に支出した必要費の償還を別途求めたいというご希望で,必要費償還請求訴訟も別途受任しました。
契約前に支払った「保証金」の返還請求
不動産売買相談者(法人)は,ある物件の売買交渉を業者と行い,業者から交渉にあたってまず「保証金」として約300万円を預けるように言われ,業者に預けました。しかしその後売買交渉は流れ,依頼者が業者に保証金の返還を請求しましたが,業者は言を左右にして,返還に応じませんでした。